「ありがとう~!
このまま適当に走って~!」
修也は、私の言葉通り
川の周りの河川敷から橋までを
1・2周してくれた。
「ね、川の方まで下りようよ。」
自転車を邪魔にならない場所に停めてもらって
私は階段を駆け下りた。
すると想像通り、
川の冷たい空気を体に感じて
とても気持ちよかった。
「ねぇ!修也も来なよ~~!」
自転車に寄りかかりながら
私を呆れ顔で見ていた修也に
手招きをした。
はぁ、と分かりやすい
ため息をつきながらも
こっちへ来てくれる修也は
やっぱり優しいと思う。
「ね、寝っころがってみなよ。
私ね。こうやって寝っころがって
空を眺めるのが好きなんだ。」