バッとすぐにスカートを抑えて
汚れた制服を手で払い立ち上がった。


そんなに私の行動が面白いか。


ヤツは未だに笑っているけど、
倒れた自転車を起こして
私の荷物を私に渡し、
代わりに自分の荷物を
カゴにいれていた。


「え?」


「え?じゃねぇから。
早く荷物背負って後ろ乗れよ。
俺が漕いでやる。」


既にサドルに座る修也は
んっと首で後ろに乗れと
私に合図をした。


「…うん!!」


からかわれて恥ずかしかったし
ムカつくって思ったけど、
あれだけ修也が笑ってくれたから
何だかどうでもよくなった。




「じゃ、今度こそ行くか。」


「おーー!」


私が大きく手を上に振り上げたのと同時に、
自転車は動き出した。