フッとバカにするように鼻で笑われた。


「なっ…
だってそうじゃん!
王子様みたいな仮面
貼り付けてないじゃん!
まだ本当の修也の100分の1も
知らないかもしれないけど、
それでも、ほんのちょっとは
本当の修也を見れたと私は思ってる。
昨日の笑顔は本物でしょう…?
だから、これからもそうやって
本当の笑顔で笑える場所が
私だったらいいなって…
そう思ったの!」


フンッと言いたい事だけ言って
顔を背けていると
ポンと頭に温かい温もりを感じた。


「…ま、せいぜい頑張って。」


その温もりの先を探せば
それは修也の手で、
私の頭に手を乗せながら
言葉は上からでも、
その顔はとっても穏やかに
笑っていた。


「しゅう…」
「で、お前の願いってなんだよ。」