「友達っていいものだよー?
一緒に楽しい事も悲しい事も共有して
笑って泣いて、たくさん思い出が出来るの、
それから…」


「友達なんて、必要ないだろ。」


私の言葉に被せるように
そう言い放った彼は更に続けた。


「友達って、
結局みんな上辺の関係だろ。
そうゆうのめんどくさい。
”ごっこ遊び”に付き合うほど暇じゃないし
深く関わらない方が楽だ。」


「そんなことないよ。
中には上辺の人だって確かにいる。
でも、本当の友達って、
自分の為に泣いてくれたり笑ってくれたり、
1人じゃどうしようもない時に
支えてくれるんだよ。
自分が、一番自分らしく居られる場所。
そういう存在って、素敵だと思わない?」


私にとっては梨央。


私を普通の女の子でいさせてくれる。