思ったよりも時間がかかってしまい、
焦って山内君の病室へ戻ると
「よかった!いた!」
さっきまで私が座っていた椅子に
修也君の姿があった。
「え、なんで…?」
彼はすごくびっくりした顔をしていて
してやったりと思った。
「なんでって…
ついさっき私と山内君は
お友達になったわけだし、
ここにいても不思議じゃないでしょ?」
しれっとそう言って
もう片方の椅子に座ろうとしたら、
「じゃあ、俺はお邪魔かな。
翔(かける)、また明日。」
そう言って私とは反対に
椅子から立ち上った。
「え!ちょ!待ってよ!!」
翔とは山内君の事で、
また明日って事は
帰っちゃうって事で、
私は山内君に「ごめんね!ありがとう!」
と言って、修也君の後を追った。