言わずとも分かる。


病状が良くないという事を。


「…あのね、一架ちゃん。
ここへきて、思っていたよりも
進行が速くなってきてるんだ。」


うん、そうだろうと思ったよ。


「今は元気に動けるかもしれない、
でも、覚悟をしておいてほしい…。」


そうか…。
ついにきちゃったか…。


「…それで、余命は?」


ギュッと口を結んだあと、
水野先生は静かに開いた。


「…半年だ。」


…半年。案外短いな。


まぁ、でも


「大体そのくらいでしょ?
私の最終目標は高校卒業だから!
卒業証書、持ってここに来るからさ、
先生、楽しみにしててよ!」


ブイっと、ピースを先生に向ければ


「さすが一架ちゃんだな。
頼もしいよ。」


と笑って、今日の診察は終わった。