名乗ってから挨拶をすると
山内君も戸惑いながらも
「はじめまして」と返してくれた。


うん、いい人そうだ。


「あのね、私がここに来たのは
榊修也君に会いたかったから!
今日はまだ来ていない?」


そう尋ねると


「修也に?まだ来てないけど…
キミもファンなの?」


キミもって…


「え、修也君てそんなにファンがいるの?」


まだ来てない事に喜びつつも
彼の事が気になってしまった。


「もうすんごいよ。
毎日毎日、修也の登校に合わせて
全校生徒から他校の生徒まで
群がってるんだから。」



…な、なにそのマンガのような話…。


驚きすぎて
あんぐりと口を開けていると


「…ぷ。すごいマヌケな顔になってるよ?」