優しく微笑み、私を入院している子の
病室まで連れて行ってくれた。


「ここだよ。
でも、今日はもう遅いから明日にしてね。」


「はーい!田中さんありがとう!」


お礼を言ったところで田中さんとは別れ、
私も帰り道を急いだ。




***




次の日、気合を入れて病院へ向かった。


彼が早く来て、早くに帰ってしまうといけないから
私は放課後のHRが終わった途端
教室を飛び出した。


「ちょ!一架!?」


余りの私の勢いに
梨央をはじめとしたクラスメイト達は
すごく驚いていたけど
そんな事を気にしている場合じゃない。


一刻も早く病院に行かなければという
使命感が私の足を動かした。