「今回出版されたこの小説、
実話だとお聞きしたんですが本当でしょうか?」
「はい。僕と彼女の本当にあった物語です。」
「そうですか。
では、この本を書こうと思った
きっかけは何だったんですか?」
「最初は、僕と彼女2人の思い出として
取っておきたいと思っていました。
でも、彼女が僕にくれた手紙の中で言っていたんです。
”やりたい事をやって”って。
それを読んだ時に、
僕は彼女の病気の事や彼女と出逢って救われた事、
そして、命の大切さを世の中の人に知ってもらいたい、
そう思ったんです。
彼女の言葉が僕以外にも苦しんでいる誰かを
救えるんじゃないかと思って。
だから僕たちの180日間を
こうして小説にして出版させて頂きました。」
「そうだったんですね…。
今回出版したこの”キミと過ごした180日間”
ですが、累計50万部を突破いたしました。
これについてはどう思われますか?」
「そうですね。
まず、無名な僕の作品を手に取っていただいた方々に
とても感謝しています。
そして、この作品を書くきっかけをくれた彼女と
作品を書くことを快く許して下さった
彼女の家族にも感謝の気持ちを伝えたいです。」
「もし、もう一度彼女に
会う事が出来たならどうしますか?」
「正直、分からないです。
何度も彼女に会いたいと思ったけど、
会えることはないですし。
でも、ただ隣で川を眺めたいなとは
思いますね。」
「そうですか。
榊さん、長い時間ありがとうございました!」
「こちらこそ、ありがとうございました。」