【修也Side】


一架が亡くなって1ヶ月が経った。


あの日、一架は最期に笑ってくれたんだ。
俺に向かって。


そして、何かを言っていたけど
聞き取ることが出来なかった。



なぁ、一架、教えて?


あの時…なんて言ったんだよ…。



なんて一架のお墓に問いかけても
もちろん返ってくることはない。



「…また来月来るな。」


そう言葉を残して帰ろうとした時


「修也君?」


「あ、こんにちは…。」


一架のお母さんと会った。


「よかった、ここにいて。
あなたに渡したい物があるの。
この後、うちに来てくれる?」


何の事かさっぱり見当はつかなかったけど
お母さんについて一架の家にやってきた。