【一架Side】


真っ暗闇の中にいて
体を動かすことが出来ない。


…私、死んじゃったのかな…?


そう思った時、


「一架!!起きて!!目を開けて!!
修也君から電話よ!!!
お願い……っ!!」


お、かあ、さん…?


修也…。


修也から…電話…?



修也の声…聞きたい…。




そう思ったら暗闇が光に変わって
微かに身体が動いた。


「一架…!?一架!!分かる!?」


お母さんの声に小さく首を動かせば
薄く開いた目から涙を浮かべて笑うお母さんが見えた。


「修也君から電話よ。」


そう耳元に当てられた携帯から
大好きな声が聞こえてきた。