そんな田中さんの言葉に なにか大事な事を思い出した気がした。 「…田中さん、ありがとう。」 …久々にちゃんと笑えた気がする。 田中さんも私の笑顔を見て 満足そうに病室を出て行った。 それから、3年前から 書き続けているノートを読み返した。 思い出したよ。 私は何をしたかったのか、 どう生きたかったのか。 気付けば、ノートを抱きしめたまま 眠りに落ちていた。