そう言うと呆れたようにため息をついた。
「気分いいって顔じゃないよ?
…彼、心配してるんじゃないの?」
田中さんは修也の事を知っている。
そして、私が修也を好きだという事も。
でも、だからってどうしようもない事。
「もう、無理だもん…。」
ついつい漏れてしまう弱音。
私が追い込まれている証拠だ。
白い布団を眺め、ギュッとそれを掴んでいると
グイッと顔を上に向けられ、頬をつねられた。
「た、たなかひゃん…?
い、いしゃい…。」
「もう!一架ちゃんらしくないよ?
一架ちゃんは、いろんな患者さん相手に
疲れ切ってる私達に元気をくれる女の子。
もちろん、私だけじゃない。
他の人も、みんな一架ちゃんの笑顔に
励まされてきたんだよ?」