そんな時だった。
翔がすごい形相で俺の所へ
やってきたのは。
「なぁ!修也!
一架ちゃんの居場所知らない?」
ハァハァと息を切らしながら
切羽詰まった顔をしている。
「知らねぇけど…なんかあったのか?」
「あの旅行以来、一架ちゃんと
連絡が取れないんだよ…。
梨央が心配して家に行ってみても
誰もいなかったって…。」
それを聞いた瞬間、
俺は翔に何も答える事もせずその場を駆出した。
すごく胸騒ぎがして…
一架と連絡が取れない…。
親もいない…。
一架の居場所は病院しかない…。
すぐに分かった俺は走って病院まで行った。
だけど、ロビーから動けなかった。