「ご、ごめん。
なんかタイミングなかったっていうか…。」
オロオロする私を見て
楽しそうに笑った修也は
「はい。」と綺麗にラッピングされた袋を
私に渡した。
「これ…。」
「誕生日プレゼント。開けてみて。」
丁寧に結ばれたリボンを
一本一本解き中を開ければ
「時計…。」
華奢なデザインで
すごく可愛い腕時計が入っていた。
「そう。時計。
一架との時間はずっと続く。
時は止まらない。
この時計が刻んでいく1分1秒
一架と笑って過ごしたい。
そんな願いを込めてこれにしたんだ。
…って、俺キザなこと言ってる?」
照れたように笑った修也に涙が止まらなかった。
「気に入ってくれた?」
と優しく問いかけられた声に
全力で首を縦に振った。