先に入った梨央を追って
慌てて中へ入ると―――


パンッ  パンッ


「へ!?」


「「「お誕生日おめでとう!!」」」


そこには何故か
修也と翔君がいた。


「どうして…。」


「どうして…じゃないでしょ!
彼氏の修也君に誕生日教えてないなんて!
私が教えたら、みんなでお祝いしようって
修也君が提案してくれたんだよ!」


うそ…。


修也に目線を向ければ目を細め笑った。


びっくりしてその場に固まってしまった私の前に
修也が来て頭にポンと温かい手が乗っかった。


「なんで言ってくれなかったの。
俺にもお祝いさせてよ。」


梨央の前だからか、
王子様モードの修也だけど
その言葉は本心で言っているように聞こえた。