なんで嘘ついて笑うんだよ…。


「…俺、頼りないか?」


俺の前で…笑うなよ。


「俺にも嘘の笑顔しか見せられない…?」





悔しかった。


入院したことを知らない自分も
一架が弱い部分を見せてくれない事も
全部が悔しかった。


一架は強いって、分かってたけど、
それが強がりだってことも分かってた。


だから俺は、
誰の前でも笑っている一架が
辛い時に辛いって言える場所になりたかった。






…でも、そうなれていなかった自分が
一番悔しかった。