そんなに遠くはない病院へ走り、
一架と仲がいいと言っていた
ナースを見つけて声を掛けた。


「…っあの、一架が、
入院したって聞いて…。」


「あ、修也君。
やっぱり一架ちゃん言ってなかったのね。
病室は304よ。
まだ検査始まる前だから行ってあげて。」


「…ありがとうございます。」


走りたい気持ちを抑え、
早歩きで教えてもらった病室まで行き
勢いよく病室のドアを開けた。


「一架。」


この病室には一架以外いない事は
入る前に確認済み。


右奥のベットに背もたれに寄りかかり
起きている一架に近づいた。


「あれ、修也。どうしたの?」


めちゃくちゃ心配したってのに
当の本人はあっけらかんと
いつも通りの笑みを浮かべている。