見ないように、見ないようにと
何とか接客を続け、
ケーキを食べ終わった2人は
教室を出て行った。


「よかった…。」


「なーにが良かったのよ!」


コツンと肘で梨央に突かれ何故か睨まれている。


「なにがって…。」


修也とまともになんか話せないよ!


「せっかく来てくれたのに全然話さないじゃん!
めちゃくちゃ可愛いなんて言われて
すぐどっか行っちゃうし!」


「だ、だって、恥ずかしいんだもん!」


「恥ずかしいって、嬉しくないの?
彼氏に可愛いって褒められて。」


「だって、あれは絶対私の事
からかってるもん…。」


しょぼんとすれば
はぁ、と小さく息を吐いてビシッと言われた。


「なんでそうなるの!
修也君の一架を見る目、
すっごい愛しそうだったよ?
一架が好きでしょうがない~!みたいな。」