「…っな、なに?」
その視線に耐え切れず、
目を反らしながら聞けば
「めちゃくちゃ可愛い。」
どきゅん
やられました。
梨央が一緒だからか、
王子様キャラを守っている修也。
こんな修也は滅多に見れなくて
心臓に悪いよ…。
梨央は横で『ラブラブ~!』なんて喜んでるし。
さすがにこの場にいるのが耐えられなくなった私は
すぐに注文を取って厨房に逃げ込んだ。
「け、ケーキセット、コーヒーで二つ…。」
注文を告げ冷蔵庫に顔を突っ込んで熱を冷ます。
「さ、桜井…?」
「ちょっと待って…。」
厨房担当の男の子に不審に思われながらも
心を落ち着かせまた接客に戻った。
なるべく、修也を視界に入れないように。