そんな事を思いながら
なんとなくやってきたのは
前に一架と自転車で来た川原。
土手に腰を下ろすと
一架も同じように俺の隣に座った。
「なぁ、お前らの高校も
もうすぐ文化祭だろ?なにすんの?」
俺たちの学校は
一架達の学校より一週間遅い週に
文化祭が行われる。
これはどの学校にも
たくさんのお客さんが来てくれるように
文化祭の時期を周辺の学校が
一週間ずつずらしているから。
それはみんなが知っていることだから
もちろん俺も知っている。
一架は文化祭とか
学校のイベントは好きだと思うから
この話を振ったんだけど
なんか浮かない顔をして
「はぁ」と小さくため息をついた。
「なに?文化祭、やなの?」
「ううん…。文化祭自体は楽しみなんだけど
クラスの出すお店がさ…。」