それから梨央や
クラスメイト達と
楽しい夏休みを過ごした。
…後半は宿題に追われて
しんどかったんだけど。
修也とは、時々会ったり
電話やメッセージのやり取りをしていた。
マンガやおすすめのCDを貸し合ったり、
また自転車でどこかへ行ったり。
会う度に修也は人間らしくなっていった。
最初に会った頃の冷たく悲しい表情を
見ることはもうなくなっていた。
それが嬉しくて、
修也の笑顔に胸がぎゅって締め付けられる。
私が変えた
なんて偉そうな事は思ってないけど、
修也が変わる一つのきっかけとして
私が入っていたらいいなって思う。
なんて、もちろん、恥ずかしいから
そんな事本人には言えないんだけど。
よく笑うようになって
よく喋ってくれるようになった修也を
これからもずっと見ていたい。
傍にいたい。
そんな感情も持つようになっていた。