「あぁ、ありがとう!
ちょうど喉乾いてたんだ!」
お礼を言って遠慮なくそれを受け取り
ごくごくと飲んだ。
そんな私の様子を
隣に座りながら五十嵐君が
見てきたのでちょっと恥ずかしくなり
「五十嵐君は泳がないの?」
そう聞けば思いもよらない返事が。
「うん、俺、桜井といたいし。」
…これはどういう意味だろうか。
「あの…?」
マンガの世界とかだと
こんなセリフを言われるって事は
私に気があるって事なんだろうけど、
それはないよね…。
だって、教室でだって
特別仲がいいわけじゃないし、
お互い苗字呼びだし…。
うーん、と首を傾げて
言葉の意味を考えていると
先に口を開いたのは五十嵐君の方だった。