そんな中、自分の席へ座ると
やってきたのは中学の時からの親友
足立梨央。


「一架ー!おーはよ!」


「梨央、おはよう。」


梨央は背が少し小さめで
大きな目が特徴の小動物系女子。


だけど、そんな見た目とは違って
何でもサバサバ解決していくタイプだから
一緒にいてすごく楽なんだ。



「ねぇ~、数学の課題やった!?
私、今日当たるんだけど全然わかんなくて…
一架…ね?」


と最後まで言わず、
懇願の眼差しを向けてくる梨央に
はぁとわざとらしくため息をついた。


「しょうがないなぁ。はい。
ノート貸してあげる。」


「さすが一架!!様様だよう~~!
ありがとう!!」


ギュッと勢いよく抱き着く梨央に
はいはいと適当に返事をして
絡みついた腕を離す。