背後から私をぐっと引き寄せ
五十嵐君に向かってそう言った。
…なんか今の言い方って
すっごい誤解を招くよね…?
ってか、い、いま私の名前初めて
呼んだよね…!?
しかもしかも
完全に付き合ってるとか
言っちゃったよね…!?
修也、この暑さで
頭やられちゃったのかな…!?
一気に何個も疑問が浮かぶけど
何一つ解決されることはなく、
そして背中から伝わる修也の熱に
私の心臓は静まることを知らない。
…ダメだ。
ドキドキしすぎて
思考回路がショート寸前…。
胸の高鳴りがピークを迎えようとした時
「って事で、急で悪いんだけど
ちょっとだけ一架貸してくれる?
すぐに戻るから。」
例の完璧スマイルを浮かべた修也に
そう言われた梨央は
目がハートになっていた。
「…も、もちろんです!!
一架、あとで詳しく聞かせなよ!!」
じゃ、私達は遊んでるからね
といって五十嵐君を連れて
海へと走って行った。