「一架ちゃん久し振り~。」


ヒラヒラと手を振る彼に驚きつつも


「退院したんだね!おめでとう!」


そう伝えた。


ここ最近、彼の病室には
足を運んでいなかったから
久し振りの再会だった。


それに感動をしていたのも束の間、
何か大事な事を忘れているような…


「…一架、誰、このイケメン…。」


…そうだった。


梨央には修也の存在は一切話していなかった。


しかも突然現れてさっき修也は
確実に”俺の”って言ったよね…!?


「えっと…、その、これは…ね?」


なんて言えばいいんだろう、
上手い言葉が見つからなくて
アタフタしていると修也が代わりに
口を開いた。


「あ、自己紹介がまだだったね。
初めまして、俺は○○校の2年で榊修也です。
一架とは最近付き合い始めてさ。
一架の友達だよね。これからよろしく。
ちなみに、そこのキミもよろしく。
あんまり一架にちょっかい出さないでね?」