「あ!一架!遅い~!」


わざとらしくむくれる梨央に
ごめんごめんと軽く謝り
他のクラスメイト達が来るのを待った。


「ね、水着着てきた?」


「うん、着て来たよ。
向こうで着替えるの面倒くさいと思って。」


「だよねー!私も!
ってか楽しみすぎるーーー!!」


テンションが上がりまくる梨央に対して
私は複雑な気分。


何とか梨央に怪しまれないように
パーカーを死守しなくては。
と心に決め電車に乗り込んだ。



***



「「「ついたーーーーー!!!」」」



電車を降り、しばらく歩きやってきた海。
みんなのテンションは
最高潮に達していた。


「おーーい!こっちこっちーー!」


先に来ていた数人のクラスメイトが
既にパラソルを立てて
荷物が置けるように準備してくれていた。