バタバタと急いで玄関まで戻り、
修也に紙袋を手渡した。
「これ、渡そうと思ってたの。
甘いもの好きかどうか
分からないけどよかったら。」
修也は不思議そうに
紙袋の中を覗いた。
「クッキー?…と」
「パンナコッタ!牛乳を
ゼラチンで固めただけなんだけど。
甘いもの、食べれる?」
見た目からして
甘いものは苦手な感じするけど
ダメもとで聞いてみた。
すると意外な反応。
「…めっちゃ好き。」
どうやら好物だったみたい。
「それはよかった。
朝作ったんだ、それ。」
修也が甘いもの好きなんて意外だった。
でも、そのギャップがなんだか
可愛くみえてしまった。
「作ったの?スゲーな。」
「一応趣味なの。」