「ほら、思いっきり運転してみろよ。」
「…うん!」
2人乗り用のゴーカート。
私は運転席で修也が助手席に座った。
「しゅっぱーつ!」
ハンドルをぎゅっと握り、
進みだしたのはいいんだけど…
「わ!え!あぁぁーー!!」
―――ゴンッ
―――ガシャン
「ちょ!お前下手くそにも
程があんだろ!!」
「そんな事言ったって!!」
思い通りに動かないんだもん!!!
私の運転するゴーカートは
周りの壁に当たってばかりで
中々前に進むことが出来なかった。
「わー!たのしいねー!」
横を5歳くらいの男の子達が
どんどん通り過ぎていく。
「…お前、あの子達に
余裕で負けてんぞ。」
「い…っ言われなくても
分かってるし!!」