それってつまり… 「今の所、有効な治療法は見つかっていない。」 この言葉を聞いた瞬間、 後ろの椅子に座っていたお母さんは 崩れ落ちて大泣きしていた。 「…あと、どのくらい生きられますか?」 そんなお母さんとは反対に 私から出た言葉は すごく冷静な物だった。 「この病気は、進行が割と遅い。 個人差はあるけど… あと3年か4年位だ。」 3年か4年…。 高校を卒業できるかどうかって事か…。 それなら 「先生、私、高校を卒業するよ。」 この瞬間から 私の新たな人生が始まった。