翌朝、せっかくの休日だというのに
早くに目が覚めてしまった私は
なんとなくスマホを開くと
2件メッセージが届いていた。
1件は梨央から。
『ねぇ、日曜日一緒に買い物行かない?
もうすぐ夏休みだし、
今年こそプールとか海行こうよ!
そのための水着買いにさ!』
と、そんな感じで。
プールに海に水着…。
私には到底無理だ。
私達の学校の体育で使う水着は
普通のスクール水着じゃなくて
イルカの飼育員さんとかが
よく着ているようなタイプの水着だったから
背中も腕も隠れるため
問題なく授業は受けていた。
それに私はカナヅチでもないから
普通に泳げる。
それを知っている梨央は
私を毎年プールや海に誘ってくれるけど
そこへ行くことはできない。