「…ありがとう、2人とも。
でも、少しだけ頑張らせて欲しい。
…もし、もしやってみても
上手く行かなかったら
その時はよろしくお願いします。」
頭を下げた俺に
2人は嬉しそうに微笑んでいた。
これからは
朝食はちゃんと食べると約束して
先に母さんが部屋から出て行った。
そして兄貴が出て行こうとするのを
見送っていると
ドアの前で足を止め振り返った。
「なぁ修也。」
「なに?」
「お前、好きな子出来たのか?」
…は?
「いや、出来てないけど…。」
そう答えると兄貴は
残念そうに笑って
「なんだ、そっか。
てっきりお前を変えたのは
女の子だと思ったんだけど違ったか?」
それじゃ、おやすみと
一方的に会話を終わらせ
自分の部屋へと帰って行った。