そっとカーテンを開けると、そこには目を丸くした背の高い男子が腰を折ってとげ抜きを探していた。
「えっ?ごめん、いたの?」
「あ……うん」
ネクタイの色は青、同級生だ。
「ごめん、起こしちゃったな……」
「ううん」
よくみると、かなりのイケメンだ。こんな子同じ学年にいたんだな。知らない男子と2人きりなんて、また頭痛がしそうだ。
先生なんでいないかな。
「静かにやるから、寝とけよ。具合悪いんだろ?」
「え、いや。もう大丈夫」
思いがけない優しい言葉に戸惑ったけれど、緊張は少しほぐれた。
「とげ抜き、一緒に探そう」
ハサミや綿棒の入っている箱を自分の手元に引き寄せる。
「え、ああ。技術の時間でさ、刺さっちゃって」
太く大きな手が私の顔の前に出される。その指には立派なとげが刺さっているのが見えた。
「痛そう……」
「あ、あった!」
ピンセットの奥から彼が取り出したのは間違いなくとげ抜きだった。
さっそく彼は右手中指に刺さっているとげを抜こうと試みる。
どうやら利き手じゃない左手ではうまくいかないようで、手間取っているようだ。
「あれ……?」なんてイケメンにはふさわしくない情けない声でぶつぶつ言っている。
「えっ?ごめん、いたの?」
「あ……うん」
ネクタイの色は青、同級生だ。
「ごめん、起こしちゃったな……」
「ううん」
よくみると、かなりのイケメンだ。こんな子同じ学年にいたんだな。知らない男子と2人きりなんて、また頭痛がしそうだ。
先生なんでいないかな。
「静かにやるから、寝とけよ。具合悪いんだろ?」
「え、いや。もう大丈夫」
思いがけない優しい言葉に戸惑ったけれど、緊張は少しほぐれた。
「とげ抜き、一緒に探そう」
ハサミや綿棒の入っている箱を自分の手元に引き寄せる。
「え、ああ。技術の時間でさ、刺さっちゃって」
太く大きな手が私の顔の前に出される。その指には立派なとげが刺さっているのが見えた。
「痛そう……」
「あ、あった!」
ピンセットの奥から彼が取り出したのは間違いなくとげ抜きだった。
さっそく彼は右手中指に刺さっているとげを抜こうと試みる。
どうやら利き手じゃない左手ではうまくいかないようで、手間取っているようだ。
「あれ……?」なんてイケメンにはふさわしくない情けない声でぶつぶつ言っている。