「4組!必勝!おーっ!」

体育の授業以外でバスケをやるなんて久しぶりだ。たまには室内で体を動かすのもいい。

パスをもらいドリブルをすると、バンバンという小気味よい音が体育館にこだまする。

このままシュートにまで持って行きたかったが、相手ディフェンスに囲まれてしまい、仕方なくフリーになっていた味方にパスを出す。

ドリブルやパスでボールを繋ぎ、シュートをする。根本的なことはサッカーと同じだ。
オレのパスを受けた奴が、無事にシュートを決める。

サッカーで言うと、オレはアシストをした。

「っしゃ!」

点を決めたそいつとハイタッチ。

「楽勝だな」

にやりと笑うそいつに、オレも笑顔で答える。相手クラスも懸命に動いているが、こちらの方が優勢であるのは感じられている。

ピーッ!! 試合終了の笛が鳴る。

予想通り、俺たちのチームは勝った。

「やったー!」

チームメイトと喜び合う。やっぱり勝つのは嬉しい。遊びであれ、練習であれ、公式戦であれそれは同じだ。

みんなの表情も明るい。

スポーツはいい、この喜びを味わえるのはやはりチーム競技だからこそだ。

最初はやる気がなさそうにしていたチームメイトからも、試合中には勝ちたい!という気持ちが伝わってきた。

久しぶりに手ごたえを感じられる予感に、オレはワクワクしていた。