目が覚めた。やけに頭が冴えている。時計を見ると朝の3時、眠れそうにない。
目をつぶっていると明日のことが思い浮かぶ、、いや、もう今日か。

嫌な時期になった。
数学と生物と古文、この中で将来使うものがいくつあるのだろう、、などと思考を巡らせまた時計を見る。3時5分、遊んでいるときもこれくらい時間の流れが遅ければいいのに。

また目を瞑る。昨日先輩に頼まれて委員会を変わったことを思い出す、たしか、「君、性格いいね。」そう言われたんだっけ。

先輩が好きで、下心丸出しの交代劇でも性格はいいのだろうか。先輩からしたら何でもない社交辞令なのだうが言われた方はまんざらでもない。片思いなら尚更だ。

こんな時間だからだろうか、"性格がいい"に引っかかる。性格が良い、と悪いに違いはあるのだろうか。待ってほしい、勿論悪逆を繰り返す者が良い性格の訳が無いし、面接に遅刻してまで落としたコンタクトレンズ探しを手伝う人が少なくとも性格が悪いようには思えない。 

ここで言う違いが無いとは、極端に言えば、地元で悪逆を繰り返した者がアメリカで善行に命を捧げた場合や、地元でコンタクトレンズよろしく、諸々の善行を行っていた者がアメリカで人を貶めまくる鬼畜となった場合のことである。

誰も自分を知らない土地に行けば性格や自己でさえ全く別物に変えることは可能なんだ。

だとすれば性格の良い、悪いに意味が無いとは言わずとも性格の良い、悪いで人の芯は図れない事にはならないだろうか!!

また時計を見る、4時だ。
性格の良い、悪いをここまで深読みするなんて自分でも驚きだ。明日のテストをどう乗り切るかそこを熟考すべきだった。

煮えきらないから結論を出しておこう、性格を良い悪いで二分するのでは無く"普通"という第三の選択肢を設置するのも手なのでは?!、、、、。

いずれにせよ、先輩から性格が良いと言われた事はまんざらでもない。