「望未!どうして?どうして僕から離れるの?」

そう問いかけた僕に悲しそうな顔で微笑んだ。

「ごめんね。颯真(ふうま)」

君はそれだけ言って桜の舞い落ちるのと同時に僕の前から姿を消した。

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憂鬱な気分で入学式を迎えた今日。
いつも隣にある気配が今日からはない。
いつも隣にいる幼なじみは今日からはいない。