男子と女子との間には見えない境界線があって、そこから先には絶対に進めない。

そんな風に考えることはできるのに、じゃあなにが違うんだろうかと考えた時に、頭の中は真っ白になる。

和斗はただ愛花ちゃんと仲良く話がしたいだけだった。

それなのに、どうしてそれができないのか、自分でもよくわからないままだった。

クラスの女子たちとは普通に話せるのに、愛花ちゃんが相手になると途端に頭の中が真っ白になる。

口から出て来るのは意地悪な言葉ばかりだから、愛花ちゃんに話しかける勇気はどんどん小さくなってしぼんでいく。

このままじゃ自分の初恋は終わってしまう。

そうわかっていても、やっぱりどうにもできなかった。