暗くなり始めた海はオレンジ色に染まり、とてもキレイだ。

毎日見ているハズのこの景色も、今日はより一層輝いて見えた。

素足になり、砂浜を歩いていると足の裏が心地よく熱を帯びて来る。

少しずつ冷えはじめた砂浜はちょうどよかった。

手の中に握られたストラップを時々見やりながら砂浜を歩いていると、タエの前方から明美が歩いてくるのが見えた。

明美はお気に入りのむぎわら帽子をかぶり、弟夫婦と共に散歩をしている。