閉店作業をしながらタエは和斗の言葉をぼんやりと思い出していた。

今までならちょっとしたキッカケくらい沢山あったかもしれない。

それは友が毎日食堂へ来てくれていたからだ。

でも、今は変わってしまった。

友はあまり食堂へ来なくなった。

友の連作先も知らないし、どうすれば会えるのかもわからない。

タエは壁に貼ってあるフリーマーケットのポスターを見つめた。

友はあれに参加すると言っていた。