「2人とも、どうやってそんなに仲が良くなったの?」

率直にそう聞いてみると、和斗と愛花は驚いたように互いに目を見交わせた。

「ちょっとしたことがキッカケになるんだよ。大きなことじゃなくていいんだ。些細な事を見逃さないようにすれば、すぐに仲良くなれるんだよ」

胸を張って言う和斗はまるで大人のようだ。

タエは感心してしまい、和斗を尊敬した眼差しで見つめた。

「お姉さんも仲良くなりたい人がいるんだね? がんばってね!」

ソフトクリームを食べ終えた和斗はタエにそう言って手を振り、愛花ちゃんの手を握りしめて店を出た。

今日のお会計ではもう黄色いレシートは出なかった。