堤さんはレシートの一番下を指さした。

そこには『過去の宝物』と書かれているのだ。

確かに、今まで見て来た幸せレシートにとてもよく似ている。

だけどタエはお客さんじゃないし、支払いもしていない。

戸惑うタエの手に、堤さんがレシートを握らせた。

「これは大切にしておきなよ? きっと、タエちゃんにとっていいことが起こるんだからね」

「はい」

タエは頷き、レシートを大切にしまったのだった。