「そうだ、よく知ってるな」

雄介叔父さんが感心したようにそう言った。

「うちの爺さんは頑固者でな。自分がこうしたいと決めたら客がどう言おうが聞く耳を持たなかったんだ。この看板も、爺さんが勝手に書き方を変えたんだよ。それが今じゃ普通の読み方になってるんだから、不思議な縁だよなぁ」

「すごいじゃん。もしかして、未来を予感して書いたとか?」

友が興奮気味にそう言うと、雄介叔父さんは大声で笑った。

「そうだったらすごいなぁ」