「彼女に……思われてない?」


復唱したあたしは、ガシッとまなみんの肩を掴み揺さぶる。


この中で唯一、彼氏がいた経験のあるまなみん。

今はフリーみたいだけど、あたしが知るだけでも過去に5人はいたはず。

そんな彼女の言葉は……言わずもがな、とてつもなく重たく聞こえて。


「どういう意味なのよお!?」

「知らないわよ。ってか沙弥、沙弥痛い!」

「だってまなみんがぁ」


ぐすんと鼻をすすったところに、涼子ちんが優しく声を落とした。


「吉良くんは、ただ照れ屋さんなだけなのかもしれないわよ?」


照れ屋さん?

ふむふむ、なるほどね。


うんっ、たしかにそれならありえ──。