『かなりマズいことになりました。今から迎えに行きます、準備しててください』

「な、なによ……」


おそるおそる問いかける。

すると3拍ほど溜めたあと、日野っちが厳かに告げた。


『どうやら……修平くんとの仲を週刊誌に掴まれたようなんです』

『ええっ!?』


崖の上から突き落とされたみたいだった。


するり、落ちていった手。

目の前が真っ暗になって、それ以降、耳には何の音も入ってこなかった。