……なんで修平、来てくれたんだろ。


帰りの車内、思い浮かべるのは少し前の記憶。

ボールが頭にぶつかって、転んでしまった、あの時のだ。

そこへすかさず助けに来てくれた修平だけど。


ただでさえ、学校内。

その段階ですらもう驚いちゃうというのに、試合中にも関わらずあたしの元へ飛び出してきたなんて……。


いてもたってもいられず、あたしはケータイを取りだす。


『どうして助けてくれたの?』


そして、すぐに修平へそんなメールを送った。


しかし、やっと届いた修平からの返事はというと、『さあな』の一言のみ。


何度訊いても答えは同じで、結局真相は謎のままだった。


それでも。