クールな切れ長の二重。

クセのない焦げ茶色の髪。

スラッとした長身。


はぁ……今日もかっこいぃ〜!



「修へ──」


あ!!

呼びかけようとして、ハッと呑み込んだ。


……ふぅ。なんとかセーフ?

汗を拭う仕草をして、チラリと窺うように目線をやる。

すると、ギロリ。

窓枠越しに鋭く睨まれてしまった。


「……っ」


厳しすぎぃ!

むぅ、と唇を固く結んで睨み返す。


けれどそんなあたしの主張は、完全にスルーされたみたい。

彼は前を向き直すなり、そのまま自分のクラスの方へと歩いていってしまった。