そんなあたしの秘密を知ってる人は、学内に4人存在している。

言うまでもなく、まなみんと涼子ちんでしょ?

便宜上、校長先生も知ってて。

それから……。


あたしの大切な、大好きで大好きでたまらない、

愛しの王子様。



──キャァ〜〜ッ!


とその時、廊下の方から突如悲鳴が沸き起こった。


「やっと来た!」


瞬間、あたしは目を輝かせ立ち上がる。


直感は正しかった。

5秒後、目に飛び込んできた“彼”の姿に、あたしの胸はキューンと高鳴った。