しばらくして、貴基が返って来た。
「すげえぞトラやん!かなりお前と僅差だ。さっき返って来た数学だって98点だったぜ」
98点。それまた高得点だ。
しかし、僕と僅差なのか。
「他の教科はどんな感じだ?」
「ああ、メモって来た」
「ありがと」
天願対我の中間試験点数。
国語―96点
社会―97点
理科―100点
英語―96点
数学―98点
合計得点、487/500点
あり得ないほどの高得点だった。
トラやんも、今回に向けて相当勉強したのだろう。
わずか13点分しか間違えていない。
だが今のところ、僕の失点は11点。
数学が98点以上なら、少なくとも負けはない。
そういえば、トップが同率一位の場合はどうなるのだろうか。
そのことについては、全く考えていなかった。
……いや、そのための選挙なのか。
同率一位でお互いに譲り合わなかった場合は、選挙で結果を決めるのだろう。
そう考えると合点がいく。
まあ、同率一位なんてことにはならない。
100点を取って、僕が勝つ。
そして、生徒会長になる。