そんなことを話していると、学校に着いていた。
緑色のネットにクラスの名前と出席番号が書かれた紙が、貼り出されているということが、一年の修了式の時に先生に言われていたのを思い出して、見てみると書いてあった。 僕は、加奈と一緒に一組から順に見ていった。一組を見て、なかった。 次に、二組を見て、探して見た。すると、「あ、あった」と加奈は、嬉しそうに言った。「同じクラスだよ、春樹、やったー」僕は、加奈の前でクールでカッコいい部分を見せれば、惚れるだろうな、と思い、目を少し上にあげて、カッコをつけた感じに鼻で笑った。 加奈の表情は、どんなだろうと思い見てみると、引いたような目をしていた。そして僕にこう言ってきた。「なに、その俺は、最初からわかってましたよ的な感じの態度」
予想していた表情をしていなくて、焦った僕は、「え?、あ、いや」という風にきょどってしまった。
改めて、性格を考え直してみると、怖い一面もあるのだと、僕は、知った。きょどっていると、加奈が「冗談だよ」と笑顔で言ってきた。それを知った僕は、「なんだ、冗談だったのかよ、びっくりした、本当のように言うから、冗談じゃないのかなと思うじゃん」と言った。「逆に何で冗談じゃないって思うの?、なんか春樹って個性的だよね。」と加奈は、からかう感じでそう言った。「くっ、いちいち頭にくる事を言ってくるな。」と僕は、思い、口にして、言い返すことができなかった。口では、男は、絶対に勝てない、口で勝つのは、女の方だ。男は、口が弱いってことは、もっと語彙力をつけて、口を強くする必要があるのではないのかと、思った。そもそも、語彙力なんて、どこで学べばいいかなんて分からない。じゃあなんで、女は、口が強いかというと、右脳と左脳が関係しているのだろう。 パッと、物事を言う時、口がすぐ出るってことは、左脳が発達しているのだろう。そして手がすぐ出る人は、右脳が発達しているのだろう。そして、手を出せば、DV(ドメスティックバイオレンス)と見なされて、暴力を振られた側の人が訴えたら、捕まってしまう。だから、喧嘩をして、どんなにムカつく事を言われてしまっても、手は出してはダメだと心の中でボソボソと思った。