私達は、15分ほどかかる道を無言で歩いた。
話したいことはたくさんあるのに、気持ちが溢れてしまって言葉にならなかった。

「ここよ」
美樹おばさんの家の前で、私は立ち止まる。
へー。と渚は不思議そうな表情をした。

「ただいま」
玄関を開けると、美樹おばさんが立っていて、
「お帰り。いらっしゃい」
後のは渚に向けた言葉。

「どうも、お邪魔します」
渚も頭を下げた。